まったく症状がない無症候性高尿酸血症

健康診断などで尿酸値が基準値の7.0mg/dlよりやや高めという結果が出た。

でも、特に体に異常はなく、何も自覚症状があるわけではない。

なので、そのまま放置している人もいるかと思います。

一般的には生活習慣の改善をするようにすすめられて、様子をみることになります。

尿酸値が高いからといって、必ず痛風発作を起こすとは限りません。

いつ痛風発作が起きてもおかしくないほど尿酸値が高いにもかかわらず、発作や症状がまったく現れない場合もあります。
 
このような状態を「無症候性高尿酸血症」と呼びます。

近年、こういった患者さんの数が増加しているそうです。
 
患者さん白身にとっては、痛んだり苦しんだりなどといった自覚症状はこれといってありません。

なので、「尿酸値は高いけれども痛風発作が起きていないのだから、このまま放っておいてもよい」のか?

それとも、「尿酸値が高いというだけで、薬物などによる治療をする必要はある」のか?

画像の説明

 

痛風発作が起きなくても治療は必要

ただ、無症状である無症候性高尿酸血症が長く続くと、痛風発作が起こるだけでなく、遅かれ早かれ腎臓がおかされてきます。

痛風発作の危険性が高い場合や合併症が多い場合などは、医師の判断で薬物治療が行われることもあります。

尿酸値が非常に高い場合は、痛風発作が起こる前から腎臓が障害されることもあります。

腎臓に尿酸の結晶が沈着して腎障害が起きたり、尿路結石ができる人も多くなります。

痛風発作が起こらなければ大丈夫だとは言えないのです。

さらに、高尿酸血症の人は、高血圧・脂質異常症・糖尿病・肥満などの合併症の危険も高くなります。

メタボリックシンドロームで注目されるように、こうした病気がいくつも重なると動脈硬化が進みやすく、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などのリスクが高まります。

こうした命にかかわる病気を未然に防ぐことが大切です。

痛風はただ関節が痛いだけの病気ではなく、もっと怖い合併症を防ぐことが重要なのです。


 

合併症を防ぐためにも必要

 
無症候性高尿酸血症でも、合併症は起こります。

この段階でも尿路結石が生じやすいことがわかっていますし、高血圧、脂質異常症(高脂血症)などといった生活習慣病も合併しやすくなります。
 
放っておけばこれらのリスクは高まるばかりですから、生活習慣の改善など、早期に尿酸値を下げる対策を行わなければなりません。

尿酸値を下げるような生活習慣の改善が他の合併症を防ぐことにつながります。
 
まずは、すぐに生活習慣の改善をするようにしましょう。

生活習慣を改善したにもかかわらず、尿酸値が高い時はどうする?

尿酸値が9.0mg/dl以上ある場合は、薬物治療を考慮することになっています。

すでに尿路結石や腎臓障害、高血圧などといった合併症があって尿酸値が8.0mg/dl以上あるような場合は、薬物治療を行うことになっています。


尿酸値が下がっても治療は続ける

尿酸値を下げる薬は、非常に有効性が高く、尿酸値を下げることは容易です。

生活習慣の改善を行っても思うように尿酸値が下げれなかった人も、薬を飲むようになると簡単に下がります。

そして、基準値になったからといって、薬を飲むのをやめる人もいます。

また、生活習慣の改善もおろそかにし、尿酸値が高くなったらまた薬を飲めばいいだろうと、安心してしまう人がいます。

これは、間違いです。

薬をやめると、尿酸値はすぐにもとの高さに戻ってしまいます。

医師の指示を守って服用するようにしましょう。

同時に生活習慣の改善も続けていくようにしましょう。


無症候性高尿酸血症の予防 

無症候性高尿酸血症を予防、早期発見するためには、定期的な検査を受ける以外にありません。

健康診断で尿酸値の高い状態がずっと続いている人は、とくに注意が必要です。

すぐに生活習慣を改善し、尿酸値を下げる努力をするようにしましょう。

また、今のところは大丈夫な人も定期的に検査を受け、早期発見と合併症の予防につなげるようにしていきましょう。