痛風の人は生活習慣病も合併しやすい

高尿酸血症・痛風は、発作時に激しい痛みを伴うことで知られていますが、現在では尿酸値を抑える治療法が発達し、発作も簡単に予防できるようになってきました。

治療さえきちんと行えば、痛風で命を落とすようなことはありません。
 
しかし、その一方で、高尿酸血症ではさまざまな合併症を起こすケースが多いのです。

その多くはいわゆる生活習慣病で、いくつも重なって動脈硬化を進行させるので注意が必要です。

高尿酸血症・痛風で本当に怖いのは発作による激痛ではなく、合併症なのです。


注意が必要な合併症

・高血圧
 
高尿酸血症、痛風と高血圧は、合併しやすいことがわかっています。

高血圧だと腎臓に負担がかかります。

高尿酸血症と高血圧が合併すると、腎障害のリスクはさらに高くなります。

また、動脈硬化が一段と進み、脳卒中や心臓病の危険性が大きくなります。
 
そして、血圧を下げる降圧薬のなかには尿酸値を上昇させる作用のあるものもあります。

尿酸値が高いと、脳や心血管疾患のリスクが高まるともいわれています。



・脂質異常症(高脂血症)
 
脂質異常症は、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が異常に増加する症状です。

尿酸値の高い人に合併しやすい症状で、高尿酸血症の人の50%以上に脂質異常症の傾向がみられるといいます。
 
尿酸値を上げるような生活習慣は、同時に脂質異常症も招きやすいと考えられています。

両者が合併すると動脈硬化が促進されます。

その結果、心臓病などに注意が必要になります。



・糖尿病
 
糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンに異常が起こるなどの原因で、血糖値が異常に高くなる病気です。

インスリンが過剰になると、尿酸の排泄が妨げられて、尿酸値が上がります。

高尿酸血症、痛風の人は糖尿病になりやすいことが知られています。



・心臓病・脳血管障害

狭心症・心筋梗塞、脳梗塞は、いずれも動脈硬化が原因で引き起こされるもので、命にかかわる重大な病気です。

高尿酸血症、痛風の人は動脈硬化を促進しやすいため、こうした病気を合併しやすくなります。

さらに、高血圧、脂質異常症、糖尿病などを合併すると、血管にかかる負担は一気に増大します。

合併症のなかでは最も重大なものですから、十分な注意が必要です。


尿酸値が高いとメタボリックシンドロームにもなりやすい

画像の説明

尿酸値が高くなるとメタボリックシンドロームになる割合が高くなります。

痛風患者の37%にメタボリックシンドロームが認められている、というデータもあります。

メタボリックシンドロームに該当する病気(糖尿病、脂質異常症、高血圧)の人は、尿酸値が上昇することが分かっています。

高尿酸血症の要因となる食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足などの生活習慣は、メタボリックシンドロームの要因と深く関係しているのです。